こんにちは、ガルダローバミラノです。日ごとに秋が深まり、ファッションが一段と楽しくなる季節がやってきました。札幌の街から見える山々も色づいています。
夏のシンプルな装いから一転、上質なニットやアウターを重ねる楽しみが始まる秋冬のシーズン。
私たちがこの秋、大人の男性に改めておすすめしたいのが、秋の装いの「主役」にも「名脇役」にもなる、グレーという色。知的で、都会的で、どんな色とも調和する懐の深さ。グレーを巧みに着こなすことで、いつものスタイルはぐっと洗練された印象に変わります。
今回は、ガルダローバミラノで取り扱うアイテムを使い、5つのグレーコーディネートをご提案。あなたの秋スタイルを更新するヒントが、きっと見つかるはずです。
Style 1 シックを極める、ミニマルワントーン
多くを語らずとも、その佇まいが雄弁にセンスを物語る。そんなPT TORINOで構成する、ミニマルなワントーンスタイルからご紹介。
ミリタリー由来のCPOシャツを、上質なウール地で仕立てることで、武骨さと上品さを両立。パンツも同質の生地で揃え、統一感のある洗練された印象に仕上げました。このスタイルの魅力は、その絶妙な色合いにあります。こちらのシャツ、一見すると無彩色なグレーですが、実はわずかにブラウンの色味を加えたウォームグレーを採用。ともすると無機質になりがちなグレートーンに、柔らかな温かみが生まれ、秋の気分に寄り添います。
装飾を削ぎ落としたミニマルな着こなしだからこそ、細部の存在感が際立つ。インナーに合わせた黒のニットが全体を引き締め、そして全体の柔らかな雰囲気をまとめているのが、Parabootのローファー。丸みを帯びたフォルムがスタイルに優しさと品格を添え、程よい抜け感と統一感をもたらしています。
【Style1で使用したアイテム】
Style 2 クラシックと現代の“ハズし”を楽しむ、カーディガンスタイル
秋冬の定番アイテム、カーディガン。ともすると少し落ち着きすぎて見えがちなこのアイテムを、都会的でモダンな印象に昇華させる着こなし。
主役は、胸元のアイコンが人気のAMI PARISのカーディガン。ハリのあるニットが生み出す、美しいボックスシルエットが特徴です。このクラシックなアイテムを、ぐっとラグジュアリーな雰囲気に引き上げているのが、PRADAのストレートスラックス。上質な生地と洗練されたシルエットが、カーディガンスタイルの古風な印象を払拭し、モダンな雰囲気にアップデートします。
そして、仕上げに加えるのが、SALOMONのテクニカルスニーカー。上品なスラックスに、あえてスポーティな一足を合わせるのが、今の時代のバランス感覚です。グレーに効かせたライラックのアクセントカラーが、着こなしに軽快なリズムと遊び心を加えてくれます。クラシックなカーディガンも、合わせるアイテム次第で全く新しい表情に。ブランドの垣根を越えた、自由なミックススタイルを楽しむ大人のためのグレーコーディネートです。
【Style2で使用したアイテム】
Style 3 “黒”ではない選択。ダークグレーで描く洗練ワントーン
ミニマルで洗練された印象を与える、ダークトーンのワントーンスタイル。オールブラックから一歩進んだ、あえて選ぶダークグレーの着こなし。
主役は、HERNOのウールブルゾンとPT TORINOのスラックスで構成する、ダークグレーのセットアップ風スタイル。あえてオールブラックではなく、ほんの少しだけトーンを明るいグレーにすることで、コーディネート全体に柔らかなニュアンスが生まれます。
この「グレー」という選択が、インナーに差したPT TORINOの鮮やかなブルーのセーターを、より効果的に引き立てるのです。ベースが真っ黒だとコントラストが強くなりすぎるところを、ダークグレーがそのコントラストを程よく中和。これにより、差し色が浮かずに、品良くコーディネートに馴染みます。
足元はSERGIO ROSSIのボリュームソールローファーで、モダンな重厚感をプラス。色数を抑えながらも、色のトーンや差し色の妙で魅せる、まさに大人のための洗練されたワントーンスタイルです。
【Style3で使用したアイテム】
Style 4 “ずらし”で魅せる、奥行きのあるワントーン
奥行きのある着こなしが楽しめる、来る秋冬シーズン。トーンの異なるグレーを重ねて作る、立体的なワントーンスタイルをご紹介。
ワントーンコーデを成功させる秘訣は、色や素材のトーンを少しずつ“ずらす”こと。COLMARのダウンジャケットは、ボディと袖の素材が切り替えになっており、一着でそのテクニックを手軽に体現できる優れものです。インナーにはMOORERのVネックセーターを。異なる質感のグレーが重なることで、単調にならず、豊かな表情が生まれます。
Vネックの首元から、白のクルーネックTシャツをのぞかせ、クリーンな抜け感をプラスするのもポイント。ボトムスにはPT TORINOのテックパンツ、そして足元には差し色の効いたNEW BALANCEのスニーカーを。これらのアクティブな要素が、コーディネート全体を現代的で軽快な印象に仕上げています。上質なアイテムをリラックスした雰囲気で着こなす、秋の休日を快適かつスタイリッシュに過ごすためのアクティブスタイルです。
【Style4で使用したアイテム】
Style 5 質感とレイヤードで魅せる、ラグジュアリーカジュアル
秋の深まりと共に楽しみたい、シックなグレーのコーディネート。カジュアルなアイテムを重ねながらも、色味とシルエットを意識することで、都会的で洗練されたスタイルが完成します。
主役は、MOORERのスタンドカラーダウンブルゾン。そのインナーにCOLMARのフーディーを差し込めば、立体感のある首元が演出し、スポーティな軽快さがプラスされます。異素材のグレーを重ねることで、ワントーンの中にも豊かな表情が生まれる好例です。
トップスがカジュアルな分、ボトムスにはPT TORINOのデニムスラックスを。くっきりと入ったクリース(センタープレス)が、全体の印象をぐっと上品に引き締めてくれます。そして足元には、同系色のFENDIのスニーカーを。さりげないロゴ使いが、大人の遊び心を感じさせるアクセントとして効いています。ラグジュアリーブランドを掛け合わせながらも、決して嫌味にならない、知的でアクティブな休日スタイル。秋の街歩きに最適なコーディネートです。
【Style5で使用したアイテム】
5つのグレースタイル、いかがでしたでしょうか。
一口にグレーと言っても、そのトーンや素材感で表情は無限に広がります。 いつもの着こなしに上質なグレーを一つ加えるだけで、ぐっと秋らしい深みと洗練さが生まれる。それこそが、この色の持つ不思議な魅力です。
この秋冬を大人らしく上品に着こなすための、ささやかなヒントになれば幸いです。
今回紹介したスタイリングはInstagramでもご覧いただけます。
日々こうしたリアルな着こなしのヒントを配信しておりますので、ぜひフォローして最新の投稿をお待ちください!